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コラム

字が汚いのに手書きのメモを取る理由

リーガルパッドのA5サイズを使い続けています。経営者との対話時に万年筆でメモを取りながら思考するのに便利です。

日本橋の丸善に行った

帰省中の昨日は息子と甥を連れて出掛けてきました。まずは秋葉原へ。中古プラモデルを取り扱っている店に行き、息子が次に作るキットを選んでいました。残念だったのが箱の中身を確認できなかったこと。イタズラ防止のためなのでしょう。キットに必要な塗料の確認ができませんでしたが、福岡に戻ってから買いに行くこととしました。息子の塗装スタイルはアクリル塗料による筆塗り。なかなか渋い感じに仕上げるのでセンスがあるなと思っています。

次に足を向けたのが文房具店。甥がシャーペンを見たいというので歩いて日本橋へ向かいました。丸善地下の文房具店で甥が探していた海外製のシャーペンを購入。YouTuberが推薦していたモデルらしく、息子と2人で楽しそうに探していました。聞くと2人とも学校の成績は同じレベルの様子で、文房具が好きなのであればもう少し勉強に身を入れて欲しいなと思いました。

文房具というと私が日常的に愛用しているのはPilotの万年筆とリーガルパッド。経営者と対話をするときにメモを取るのに用いている道具たちです。このスタイルに落ち着いたのは中小企業支援家に転身してまもない頃。大きすぎるメモ用紙だと机が狭くなりますし、といって書き殴るのに大学ノートなどを使っていてはすぐにページが埋まっていってしまいます。面談記録を他人に任せるなんて考えられませんし、コストを気にせず書き殴っていくのにリーガルパッドというのはぴったりの用紙なのです。

ちなみに万年筆はコレクターではなく一本のみを所有しています。Pilotのカスタム743というモデルでペン先はWA(ウェーバリー)。中字でペン先の角度を気にせずに書くことが可能です。あまりに快適な筆記具なので、万年筆を買い足す気になれないほどです。

メモしている内容

リーガルパッドにメモしているのは経営者が話している言葉のかけら。対話の内容をまとめているのではなく、経営者が紡ぎ出している言葉の断片的な部分を書き連ねています。

私の仕事は経営者に何かを一方的にレクチャーすることではありません。経営者の考えていることを吐き出してもらい、その上で今より良くなるための知恵とアイデアを提供することが求められています。だから話している時間は私よりも経営者の方が長く、自然とメモする量も増えていきます。

家業の代表取締役を務めていた時、外部から資本を入れてもらおうと候補先と面談を重ねる機会がありました。その時、違和感を感じたのがパソコンの画面ばかりを眺めている人々。話を聞いているのかいないのかわからず、誰に向かって事業の魅力を伝えれば良いのかわからなくなったのを覚えています。記録を取りながら仕事しているつもりなのでしょうが、メモを取られながら話すのとは違い、見えない壁を感じてしまいました。

さらには足を組んで、靴の裏側をこちらに向けるような人も。私自身も姿勢が良くない方ですが、経営者と対話するときにはパソコン画面を凝視せずに、メモを取りながら目を合わせて対話するように心がけています。

リーガルパッドにメモを取るビジネスパーソン

リーガルパッドって書きやすいですよね

メモを取れば良いというものではない

あるプロジェクトで私の契約に関する議論をする機会がありました。担当者は私の発言を手帳に一言一句漏らさないようにメモしている様子。目を合わせることもなければ、質問をしようとすることもありません。だったらレコーダーでもおいて置けばよいのにと感じたことがありました。結果、最後は契約をこちらから終了させてもらうことに。誠意というか熱意を感じられなかったので、これ以上、関与しようという気持ちがすっかり失せてしまいました。

メモはあくまで記録に残したり、思考を整理するための手段です。対面でわざわざ話しをする目的と手段を混同してはいけません。

また家業の代表取締役在任時に公正取引委員会から勧告を受けた時のことです。事前の調査で呼び出されてメモを取ろうとしたら認められないと言われました。何かルールがあって、ノートやメモを見ることができないようにしているのでしょう。メモを取るという行為は私にとっては思考に必要なもので、慣れない機会にメモすら許してもらえず、ますます緊張したのを覚えています。


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