地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

うまいことやっている経営者に共通していること

仕事柄、顧問先以外の地方中小企業経営者とも数多くお話しさせてもらう機会があります。結果を出している経営者に共通していることを考えてみます。また反対に、いつまでも成果を生み出せない経営者はどのように振る舞っているのか、私なりに観察していることも書いてみます。

メールの返信が早い

事業で結果を出している経営者は忙しいのだから、なかなか連絡がつかないだろうと勘違いする人もいるかもしれませんが、実態は逆。ある経営者のメールへの返信は基本的に秒速です。営業で全国を飛び回っていても24時間以内に必ず返事をくれますし、土日もやり取りが可能。メール対応に限ったことではないのかもしれませんが、とにかく対応が迅速です。

反対に、行き詰まっているであろう経営者に限って、メールの返信が遅かったり、そもそも返信が来なかったりします。ある経営者は何を送っても返信無し。業績は休眠に近いような状態なのに、それでも事業を継続する意思はお持ちです。定期的に連絡をすることがあるのですが、すぐに返事が来ることなどなく、読んでいるのかいないのかもわかりません。この調子で仕事ができているのだろうかと心配になるレベルです。「あの人は忙しい人だから」と言う人もいますが、他にいくらでも忙しそうな人はいます。

1日24時間1年365日というのは、人間に唯一、平等に与えられている条件です。この条件をどう使うかで競合と大きく差がつくことになります。うまくやっている人は時間を無駄にしないのです。

ドブ板営業をしている

ある経営者は創業時に特定の技術を保有しているということで大きく注目されました。ただし、彼のピークは創業したその瞬間で終わりました。その後の営業を怠ってしまい、資本金をみるみる食い潰してしまったのです。どんなに素晴らしい技術を保有していても、商売に繋げるためには営業活動が必須。地に足を着けた行動無くして、数字に結びつくことはないのです。

また別の経営者は技術職なのに自ら営業していると言います。同業他社が苦戦している中で業績は堅調。人材教育にも注力しているので採用も継続できています。「営業は苦手」「自分は研究職だから営業はしない」などと聞くことがありますが大きな間違い。事業を成長させようとするのであれば、何より効果を発揮するのはドブ板営業です。

SNSやECさえ手掛ければ簡単に集客できると勘違いしている人が多いのには、常々うんざりさせられています。商売に奇策無し。SNSでフォロワー数を増やしたからといってそのまま見込客になるわけではありませんし、ECサイトを構築したからといってそれだけで全国から注文が途切れること無く舞い込むわけでもありません。商売に勝利の方程式や魔法の杖は存在せず、見込客と地道に関係性を構築する努力を積み重ねたものだけが売上という果実を得られます。

地下駐車場

自動車の乗りこなし方に人物が現れると思っています

誠実に生きている

結果を出している経営者は規則やルールをきちんと守ってくれます。自分だけうまくいけば良いなどと考えていません。例えば駐車場の利用方法やゴミ出しルール。いずれも当たり前のように守るのは、業績が堅調な会社の経営者ばかりです。

一方で苦労していそうな経営者は自分のことだけを考えている人が多いです。バレなければ何をしてもよいと思っているのか、小ずるいことをしないと損だと考えているのか。例えば駐めてはいけないところに平気で駐車をするのは、あまりうまくいってない経営者に多いように感じます。また、特別扱いや配慮をズケズケと求めてくるのもそうした経営者ばかり。

「誠実に生きろ」などというと説教臭く思われるかもしれませんが、地方中小企業の経営者が利害関係者から応援してもらうためには必要な資質です。特に金融機関は経営者の人物まで見定めて、支援を継続するかしないかを決めています。

地方中小企業が成果を出そうするなら、顧客はもちろん、金融機関や取引先、従業員に後押ししてもらいたいもの。成果を出すための経営戦略を手にしていることは最低限求められることですが、さらに後押ししてもらいやすくするためにも真っ当な生き方をしたいものです。何も清く正しく生きろというのではありません。地方中小企業の経営者として誇りを持って振る舞えということです。


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