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コラム

士業マーケティング 独立開業後に必要なこと

士業にとって独立開業はゴールでなくスタートです。持続可能な事務所経営を実現するためには、いくつかの行動が必要です。

新しいことに挑戦し続ける

士業事務所の経営も商売。変わり続けなければいつかは淘汰されてしまいます。常に新しいことに挑戦し続ける必要があるのです。

無形の商品を取り扱う士業にとって一番の商品は自分自身です。資格や法律の知識が商品なのではありません。一番の商品が自分自身であるならば、見込客に対して自分を知ってもらうための行動をしなければなりません。そこで、情報発信です。

私が今年、新たに取り組んだのは音声メディアでの情報発信。毎週金曜日10時にポッドキャストを配信することとしました。なぜポッドキャストを選んだかというと、すでにブログを始めていたので媒体を増やしたかったから。動画や写真でもよかったのですが、以前にコミュニティFMの番組に出演していたこともあり、ポッドキャストを選びました。

他には既存のウェブサイトを購入し、広告とアフィリエイトでの収入を得られるようにしました。ただし、本当の目的は別。毎月一定のPV数があるウェブサイトなので、広告代わりに使っています。ネット広告などで広告費を消費するのではなく、収入を得ながら広告を打つという取り組み。我ながら良い仕組みだと思っています。

今年私は新しい媒体での情報発信と、別ウェブサイトの導入に挑戦しました。新しいことに挑戦し続けなければ、現状維持すら覚束ないのは士業事務所に限らずすべての商売に共通することです。もちろんそろそろ来年に挑戦しようとすることも考え始めています。年末年始に準備を始めようかなと構想しているところです。

ドブ板営業

独立開業後にほとんどの人が直面するのが、最初の1件を受注するための壁。前職からのつながりで仕事を紹介してもらったり、近所に挨拶に行ったら仕事をもらえたり。きっかけはさまざまでしょうが、誰もがこの最初の1件を受注してその後の商売を発展させていきます。

この時、仕事を得るための魔法の杖や勝利の方程式というのは存在しません。よく聞くのが「SNSを使えば仕事が舞い込む」という誤解。SNSはただの道具で、それだけで天から仕事が降ってくることなどありません。

この壁を乗り越えようとする人に私が勧めるのがドブ板営業。近隣へあいさつ回りを行ったり、知人に開業を報告したり、地域の士業に挨拶をしたりといった行動です。こうして文字にするとなんてことのない行動のように感じるかもしれませんが、地道に行動できている人がなんと少ないことか。中には何も行動せずに仕事がやってくるのを待ち構えている人などがいて呆れるばかりです。行動なくして仕事を得られることはありません。ドブ板営業こそがもっとも効率の良い営業手段です。

私も最初の顧問先は自分で声掛けさせてもらった会社がほとんど。自分から行動しなくては顧問契約に結びつかなかったのは間違いありません。プレゼン資料と見積もりを用意して提案しなくては、経営者も具体的に検討しようがないのです。その時、営業した企業はどこも私の提案書通りの内容で契約してくれました。もちろん今も継続してお付き合いしています。

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インプットする

顧客に価値を提供し続けようとするならば、継続したインプットが必要です。インプットを怠れば過去の知識や経験を吐き出すだけで、いつか必ずそれらは枯渇してしまいます。文字や動画からのインプットはもちろん、新しいことを経験するのもインプット。士業であるからには継続して「仕入」を行う必要があります。

ここで気を付けたいのが試験勉強とインプットを混同してはいけないということ。独立開業したばかりの士業が新たな資格に挑戦することを否定するものではありませんが、闇雲に勉強し続けてもそれは経営から逃げているだけ。自分なりの経営戦略に基づいた、インプットとしての他資格への挑戦なら良いのです。

私のインプットは日本経済新聞、日経産業新聞、日経MJからの文字情報の他に、日々の経営者との対話が何よりの仕入れになっています。インプットは複利の効果を生み出すもの。日々の積み重ねが競合との大きな違いを生み出すので怠ることはできません。


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