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コラム

明日のポッドキャストの収録で何を話すか(2023年10月)

明日は月一回のポッドキャストの収録日です。4回分をまとめ録りするので、何を話すか整理しておこうと思います。

セミナーで5時間話すための工夫

ある商工会議所の創業支援担当者に向けて研修をすることになっています。午前2時間、午後3時間の計5時間。事前に用意した配布用資料は既に100ページを超えています。

普段の私の講演は長くて2時間くらい。何回もお話ししている内容(江戸時代から続く家業を投資ファンドへ事業譲渡した体験談+私と事業者が手掛けた中小企業支援事例)なので、主催者からの要望に応じて時間の調整は自由自在です。ただし、今回は初めてお話しするテーマなので、時間を持て余すことがないようにいくつか工夫してみました。

まず合計5時間もだらだらと話すのはありえないので、30分毎に論点を変えることに。つまり全体を10のパートに分けてお話しすることとしました。ということは10個のネタを用意しなくてはいけないのですが、そこはこの7年間の取り組みがあるので何とかなりそうです。

二つ目に工夫したのが双方向のやり取りをするためのもの。事前に商工会議所を利用した創業者へのインタビュー動画を撮影しておいて、その動画を元に意見交換することとしました。ざっくり15分の動画を見て、15分を意見交換に。3名の属性の異なる創業者にインタビューできたので、動画を見てもらうだけでも気づきを得てもらうことができそうです。他にもプレスリリースのヘッドコピーを考えるワークも取り入れます。

最後の三つ目は創業支援の失敗事例をお伝えすることにしたこと。私が過去にお叱りを受けた事例などを差しさわりないように伝えることで、失敗から学びを得てほしいと考えています。

人前で話すのには準備が重要。ここまでやれば大丈夫、というところからさらに一押し二押して当日に備えることにしています。

自分の中に【相場】を設けていないか

ある経営者と商品の販売価格について議論していた時のこと。私は「価格が安すぎる、もっと高く設定しても良いのでは」と意見したのですが、経営者は「この商品はこれくらいでないと売れない」と言います。本当でしょうか。

コーヒーなどで「フェアトレード」という言葉が知られるようになりました。生産者など関わる人すべてに正当な対価を支払うという意味と理解しています。フェアトレードが求められるのはなにも開発途上国だけではなくて、日本国内の商品・サービスについても当てはまります。

売り手が勝手に相場らしきものを設定して「安く提供すれば間違いない」などと考えていないでしょうか。特に人口減少社会では、労働に対するフェアトレードが求められます。事業の持続可能性を担保するためにも安直に相場らしきものを設定してしまうと、労力ばかりがかかり手元に利益が残らないなどということもあり得ます。求められてもいないのにセールやバーゲンを乱発すると価値を自ら損なうことにも。提供する商品・サービスにふさわしい価格設定をしましょう。

スーパーマーケットの商品棚

価格は自分で決めるもの

キャッチボールからの気づき

息子とキャッチボールをしていた時のこと。うまくボールを投げられないことが何球か続いたので、少しずつ投げ方を変えていろいろと試してみました。足を大きく上げてみたり、大きく振りかぶってみたり。なかなかしっくりこなかったのですが、そろそろ帰ろうかという頃になってようやく息子の胸元へまっすぐのボールを投げられるようになりました。その日の私の場合は、最後まで指がしっかり掛かるように意識して投げることが改善のポイントだったよう。少しすっきりして家に帰ることができました。

営業や新規事業の取り組みでも試行錯誤することが重要。最初から勝ち筋を掴むなんてことはほとんど不可能なわけで、まずはデータを取って成功への道筋を固めていくことが必要です。

ある関与先では新規事業に取り組んでいます。最初からギャンブルのように大きな投資をすることなく、まずは消費者に受け入れられる方向性かどうかを検証するところから始めました。現在では自分たちが掴んだ新規事業の「しっぽ」が間違いなさそうなのを確認できたので、じわじわとご縁を拡げる取り組みを続けているところ。

新規事業というと最初から成功するイメージを持ってしまいがちですが、そんなことはあり得ません。試行錯誤しながら成功への道を歩むことが重要なのです。


ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています

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