手紙を書いたり、いただいたりした話
このところ手紙をやり取りすることが続きました。
案内状を書いた
茶道教室の茶事が12月に迫ってきて、先生のご指示で今月中に案内状をお渡しすることに。毛筆なんて中学生の時以来だったかと記憶していますが、筆ペンを購入して3通書かせてもらいました。筆ペンは「極細」タイプを購入したのに、まったく極細になりません。毛筆ってこんなに大変なんだと思い出しながら書き進めました。便箋は多めに用意しておいたものの、慎重に書き進めたせいか書き損じは無し。字の汚さばかりが目立ちますが、こればかりは短時間ではどうにもなりません。見本を先生にお見せしてOKをいただいたのを良いことに、そのまま清書してしまいました。
字は汚いのですが、経営者との相談時には万年筆でメモを取ることがほとんど。パソコンでメモを取りながら話すのは大嫌いで、リーガルパッドの小さいものに単語を殴り書きしながらお話を聞くようにしています。キーボードを叩いている人と対話するというのは私には困難。相手がひとしきり打ち終わるタイミングを見計らって話さなければいけないような気がしてしまい、会話のテンポが狂ってしまうのです。また視線も合わせづらくなるので心が通わない感じがします。会議の議事録係ならともかく、パソコンでメモを取りながら対話しようというのは好きになれません。
重宝している文具の一つに、横書き用の一筆箋があります。ちょっとしたメモを添付したい時に、付箋では失礼だなと感じる時があります。そうした時に横書き用の一筆箋を使うようにしています。一筆箋に字を書くのも万年筆。ボールペンよりも万年筆の方が悪筆が目立たないような気がします。気のせいかもしれません。
中学生から礼状をいただいた
先月、息子が通う中学校のキャリア教育授業に参加しました。40人くらいの社会人と共に、自分の仕事を紹介してお話しするというスタイル。4グループ20名くらいの中学生とお話しすることができました。
その時のお礼状が郵便で届きました。A5の用紙に手書きで書かれているもので、7,8行しっかりと感想を連ねてくれているのでうれしくなりました。抜粋させてもらうと次のような感想で、自分の言葉で何かを伝えてようとしてくれていることに感激しました。息子はきちんと礼状を書けたのだろうかと心配になったのはここだけの話です。
「岡田先生がやられている仕事はとてもコミュニケーションが必要でとても難しい仕事だなと思いました」
「この職業があることでさまざまな商売の支援などがさかんになりそうです」
「おじいちゃんが中小企業の社長でまだあまり会社の力がなかった時に中小企業支援家に来てもらったと言う話をしてもらったのでとても興味があり話を聞いていました」
「元々社長であったということにとても驚きました」
「私たちがもし未来で何かの会社に入ったりしたらこの話を生かせたらいいなと思いました」
手触り感のあるコミュニケーションで関係性を構築する
つい先日のこと。ある経営者に報告しなければいけないことがあり、朝一番に会いに出向きました。メールでは事務的になってしまうし、電話するのは失礼だろうしということで、対面で報告することを選んだもの。玄関先でお話ししたのは時間にしてほんの1,2分。それでもとても喜んでもらえたので、わざわざ出向いた甲斐がありました。
コミュニケーションの手段は様々ありますが、うまく使い分けたいもの。私はメールでのやり取りが非常に多い仕事ですが、時と場合によっては足を運ぶことももちろん厭いません。こうしてお話しさせてもらうことで関係性が深まるわけで、手触り感のあるコミュニケーションが大事だと常々考えています。
今どき、メールやLINEなどで簡単にやり取りをすることが可能です。わざわざ手書きの手紙を出す場面というのはほとんど無くなってしまいました。でも時と場合によっては手書きでなければ思いを伝えられないこともあるわけで、そうした時に備えて気を逃さず気持ちを伝えられるように準備はしておきたいものです。
私の場合は中学生の丁寧できれいな字を読ませてもらい愕然としたところです。まずは字の練習から始めなければいけないなと反省しています。
ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています
関連記事