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コラム

士業マーケティング 独立開業後にどのように活動していくか

資格試験に合格した後に闇雲に活動したところで、多くの競合に埋もれてしまいがちです。また「気がついたらご縁が拡がって仕事を受注できていました」というのもよく聞く話ですが、あくまで結果オーライの事例であって、果たして多くの人が再現可能な成功事例なのかというと私は疑問です。士業は独立開業後にどのように活動していけば良いのでしょうか。

最初の1件目を受注するために必要な行動

どんなに成功しているように見える士業事務所であっても、必ず最初の1件目の受注を経験しているのは当たり前の話です。まずは最初の1件を受注するための行動に特化しましょう。

独立開業したのであれば士業も経営者となります。事業の持続可能性を担保するためには継続して案件が舞い込むように営業活動に取り組む必要があります。「営業は経験したことがない」「営業が嫌だから資格を取得したのに」とはよく聞く言葉。残念ながら士業であるからには営業から離れることはできません。地道な営業活動に取り組む覚悟を持ちましょう。

私の顧問先の構成は、こちらからお声がけした先が8割、紹介や問い合わせがきっかけになったのが残り2割といった感じです。自分から動き出さなければ顧問契約に至らなかった事業者がほとんどなわけで、私自身も営業活動に取り組んだからこそ現在の売上をいただけています。

最初の1件目を受注するための営業手法は様々考えられますが、私がここでお勧めするのは知り合いと近隣への「挨拶」です。営業ではなくあくまで挨拶。独立開業したことを手紙と粗品を手に知らせて回りましょう。

すべての人と会えるわけではないでしょうが、営業ではなく挨拶なのでアポを取れる確率はそれなりに確保できるはず。この時に「仕事をください」という言葉は禁句で、独立開業した挨拶をした後には、先方の近況を徹底して聞き出しましょう。営業とは売り込むことではなく、困りごとを聞き出すことから始まるのです。

日経産業新聞の連載「売れる営業」が役に立つ

(売れる営業) 「あえて売らない」も選択肢 22年度下期、都内25店で首位
日本経済新聞 電子版 2023/9/15
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO74448370U3A910C2XXA000/

日経産業新聞の「売れる営業」という連載はおもしろいです。なぜ面白いかというと成功している営業担当者の行動は共通しているから。取り扱う商品に関係なく、同じように行動して成果を生み出していることに気付かされます。

具体的には

・顧客の声をよく聞く

・顧客と関係性を築く

・安直に売り込まない

の3点。

営業というと「買ってください」というフレーズを発することと勘違いしがちですが、重要なのは顧客の声をよく聞くことです。表面上の言葉に惑わされずに、顧客が抱えている困りごとを見抜くことが営業の第一歩です。

また、その後に連絡を絶やさない工夫をしたりして関係性を築く努力を怠っていません。自動車ディーラーの営業担当者が紹介されていた時は、売りっぱなしにせずに事故時などに迅速に対応することを心掛けているとのことでした。商品を売る時だけ熱心な姿勢を見せていて、いざ助けてもらいたい時に冷たくされると顧客は営業担当者の資質を疑ってしまうことになります。いつでも親身に顧客に向き合う姿勢を見せることが重要です。

最後に売れる営業担当者に共通しているのが安直に売り込まないということ。目先の数字欲しさに商品・サービスを押しつけるようなことは絶対にしていません。顧客の声に耳を澄まし、必要なタイミングがやってきたらようやく商談を始めるのです。

電卓で計算する営業担当者

日経産業新聞の連載「売れる営業」をぜひ読んでみてください

営業の受け皿としてウェブサイトは必須

今さら言うまでもないですがウェブサイトは必須です。営業してその場で契約に至ることはほとんどないはず。先方は必ずネットで検索して情報収集しようとします。その際にウェブサイトが無ければ、「何か事情がある人なのだろうか」「副業にしていて本気で取り組んでいないのだろうか」などと思われてしまいます。

ウェブサイトは専門業者に頼んでしっかりしたものを作ってもらうのも当然、選択肢となります。その場合、予算は数十万円くらいはかかるでしょう。ただ、独立開業直後であれば自分でドメイン名を取得してサーバーを借りてしまっても良いかもしれません。Wordpressを使えば思っていたより簡単にウェブサイトを立ち上げることが可能です。

ウェブサイトに関する失敗事例をいくつか見聞きしたことがあります。特に注意が必要だなと思ったのが、リース契約してしまって後から乗り換えようと思った時に契約に縛られて自由に行動できなくなることです。不自由なウェブサイトを何年も我慢して使うことになりかねず、リース契約でウェブサイトを用意することは避けた方が良いでしょう。

私のウェブサイトは自分で構築したもの。特に不満はなく自分でメンテナンスするのも楽しみながら運営しています。


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