5時間のセミナーをどう組み立てるか
来月に5時間のセミナーで講師をすることになっています。今日は大まかにどのような構成にしようかと考えていました。
創業支援者向けの研修
ある機関からお声がけしてもらい、創業支援担当者向けにお話しする機会をもらいました。午前午後合わせて5時間あるそう。さて、どういう構成にしようかと考えてみました。
この時に重要なのがいきなりスライドや資料を作り始めないことです。まずは大きな流れを決めるところから取りかかります。その後、大項目を中項目に分け、小項目まで分解していけば自然とあらすじが出来上がります。スライドなどを作成するのはその後の作業です。
5時間分のコンテンツを用意する
以下が現時点の構想です。
途中、私が創業経験者にインタビューした動画を流し、ディスカッションする時間を3回設けています。セミナーだからといって一方通行で話しているのもつらいので、動画を見てもらい、参加者と意見交換したいと考えています。インタビューはいずれも今回のセミナー用に用意したもの。動画を流すと雰囲気がぐっと締まるので、動画を効果的に挿入するように心掛けています。
ここからーーーーー
【午前(2時間)】
1.自己紹介
2.創業支援の心構え①~創業事例からの学び~
事例A 私が手掛けた創業支援のわかりやすい事例
事例B 同上
事例C 同上
3.創業支援の心構え②~クレーム事例・困った創業者からの学び~
事例D 中小企業支援家に転身して初めていただいクレーム
事例E そもそもの事業性の薄さを指摘したらクレームになった事例
事例F カタカナ語ばかり並べ立てる中身のない人物への対応
事例G 「補助金をもらうためには何をすればよいか?」とばかり言う人
事例H 友達との創業をお勧めしない典型的なトラブル事例
事例I 「客が悪い、地域が悪い」と言い続ける創業者
4.創業者インタビューから考える①~動画視聴・ディスカッション~
5.創業支援の心構え③~女性創業者の支援において考慮すべきポイント~
事例J 事業の善し悪しを判断するのは支援者ではない
事例K 地域での小さな創業といえども商標に留意すべき
事例L ドブ板営業が最も効率よい営業手法である
【午後(3時間)】
6.創業支援の実践①~創業融資を受けるための支援~
7.創業者インタビューから考える②~動画視聴・ディスカッション~
8.創業支援の実践②~支援者によるプレスリリース作成(演習)
事例M 取材会を設定してメディアに取り上げてもらう
事例N 商品やサービスの持つ社会性を訴求する
事例O 世の中の流れに乗っかる
事例P,Q,R 実際のプレスリリースのキャッチコピーを考える
9.創業者インタビューから考える③~動画視聴・ディスカッション~
10.創業支援の実践③創業支援窓口運営ノウハウ(演習)
私が5年間に実施した集客のための施策を紹介
実際に取り組む集客手法を考えてみる
11.中小企業支援事例の紹介
私が手掛けた中小企業支援事例の紹介
ーーーーーここまで
コンテンツを持っているから強い
自分で言うのもなんですが、独自のコンテンツを持っていなければ人前で話すことは困難でしょう。
私の場合、独自のコンテンツと言えるものは2つのみ。
1.江戸時代から続く家業を投資ファンドに事業譲渡した経験
2.中小企業支援事例
1は「事業を渡した側」、つまり会社を売った側の経験を伝えているという点で他に競合がいないコンテンツです。実際には多くの元経営者が同じような苦しい経験をしているはずなのですが、他の人に役立てようと堂々と口にしている人がいないのです。
2は私が事業者と共に取り組んできた売上アップ事例。私にとっては中小企業支援家として当たり前の仕事ですが、ピリッとした事例を生み出せていない専門家らしき人がとても多い業界なので、講演などでお話しするととても反応が良いコンテンツです。
私もセミナーなどを受講することがありますが、どこかの教科書に書いてあるようなことを話されてもまったく心に響くことはありません。今どき、わからないことはネットで調べればほとんどのことが解決してしまいます。誰でも話せる内容を話しても、聞き手を満足させることはできません。
一方で、独自のコンテンツは自分にとっては当たり前のことであっても、聞き手にとっては新鮮な情報です。当事者でなければ語れない内容であれば、文字通り、お金を払ってでも聞いてもらうことができるのです。
5時間のセミナーを受け持つというと果てしない時間を任されるように感じてしまいますが、こうして大きな流れから作っていくと無理なくあらすじを用意することができました。このあとはそれぞれの項目で伝えるメッセージを明確にし、最後にスライドを作成します。そして予行演習を繰り返せば、あとは本番を待つのみです。
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