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コラム

士業マーケティング 自費出版に興味がない理由

ウェブサイトを持っていて、さらにブログを書いているせいか、
自費出版の営業電話が掛かってくることがあります。
自費出版とは著者が費用を負担して書籍を出版すること。
知り合いの士業でも何冊も本を出している人がいます。
私がその自費出版に興味が無い理由を書いてみます。

自費出版の営業を受けた

先日掛かってきた電話は
以前もお話ししたことのある出版社からでした。
より少部数で自費出版が実現するので資料を送らせてほしいとのこと。
確か前回は1年位前に、別の担当者からの提案を受けた記憶があります。

資料が無駄になるといけないので私から伝えたのは

・出版には興味はあるが費用を負担してまで取り組むつもりはない

・出版が集客に繋がるというが、ブログで集客できているので困っていない

という2点。
この2点を理解してくれた上での提案であればお伺いしますよと返答しました。

ところが後日郵送されてきた資料は一般的な自費出版の資料と変わりません。
〇〇〇部の出版で費用が〇〇〇万円といった内容で
ブログで満足している私がメリットを感じられるものではありませんでした。
せっかく事前に情報を伝えておいたのに、
お互いに時間が無駄になってしまったようで残念です。

自分で情報発信ができていると
出版社に多額の費用を払ってまで自費出版するメリットがよくわかりません。
私のウェブサイトとブログの場合は、
レンタルサーバーとドメインの維持費くらいが定額の費用で
体感的にはほぼ費用ゼロで見込客との関係性構築ができています。

書籍という物体を手にすることができて、
かつ、全国?の書店に本が陳列されるというのは良いことなのでしょうが、
それらが費用を投じる理由になるのかというと私の場合は「ちょっと違う」のです。

スマホ一台あれば文章でも動画でも音声でも情報発信ができる時代です。
著者がすべてのリスクを負ってまで出版しなくてはいけない理由がわかりません。

費用を負担してまで出版するメリットがわからない

自費出版の営業担当は、
出版がブランディングや集客に繋がることをしきりに訴えてきます。
ただ私の場合はすでにブログとポッドキャストという媒体を持っていて、
実際に仕事に結びつけることができています。
営業するのであれば相手の期待や想像を上回るメリットを提示しなければいけないわけで
価格とスペックだけを提示して受注を実現することは困難でしょう。

少し前には共同出版の営業メールが届きました。
まだ何者でもない士業にとっては検討すべき広告宣伝費の使い方の一つになるかもしれませんが、
すでに一定の顧客とお付き合いのある士業にとっては
どこの誰かわからない人と名前を並べて出版するなどリスクしかありません。
共同出版であれば費用が安く済むとか、
執筆する文字数が少なくてすむといったことが掲げられていましたが、
本質的なところを見誤っているようです。

読みかけの単行本

自費出版するならKindle出版の方が良いですね

自分で発信できているのは強い

自費出版や共同出版の営業を受けて改めて認識したのは
自分で情報発信できているのは強みになるということ。
ほとんどの競合が満足に発信できていないので、
ただ発信できているというだけで独自化を実現できていることになります。

情報発信していそうな士業のウェブサイトを眺めていても
実際は
・法改正情報だけを載せている
・業者からの情報を転載している
といったところもあります。

何も発信しないよりはましですが、
見込客に選んでもらうためのきっかけになるかどうかといえば
競合の誰でもが発信できるコンテンツは選ばれる理由にはなりません。

そもそも自分が何者であるのか、何を考えているのか、
どういった姿勢で仕事に取り組んでいるのか、どんな実績があるのか。
つきつめれば「個性」を発信することが
見込客から選んでもらえることに繋がると信じています。

来週にはポッドキャストの収録を予定しています。
この一か月のブログ記事の中からテーマを選んで、
各回10分程度、アシスタントとお話しさせてもらいます。
毎月一回、翌月配信分をまとめて収録していて、今回は9月配信分を収録します。
ポッドキャストもブログを書いているからこそ大きな負担感なく始められました。

士業が事務所経営を持続可能なものにしようとするのであれば、
情報発信は必須。
その手段や媒体は営業などに惑わされずに、自分の意思で決めましょう。


ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています

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