ちょっとしたことを効率化する
「売上アップのための知恵とアイデアを提供している」と公言していますが、
もちろん地道な経営改善の支援も行っています。
私自身の取り組みも含めて、
最近の「ちょっとした効率化」を紹介してみます。
日本郵便の「Webゆうびん」を使って請求書発行業務を効率化した
まず、私自身の取り組みを紹介します。
当事務所の請求書の作成はfreee上で行っていて、
売上計上と請求書送付を画面上で連携・完結させています。
その後に入金されれば、自動で消し込みされます。
問題は紙で請求書を送ってくださいと言われた場合。
1社だけ紙で請求書を送付する必要があり、
プリンターで出力→押印→レターパックライトで発送
という手間を掛けていました。
レターパックライトは1通370円。
プリンターを用意するのはもちろん、インクのメンテナンスも必要。
さらにはクリアファイルに書類を入れてやる必要もあります。
今回改善したのはこの顧問先への請求書発送業務の効率化。
プリンターがどうやら壊れてしまったのをきっかけに
紙で出力しなくても済むように改善しようと決意しました。
利用したのは日本郵便の「Webゆうびん」というサービス。
受取人の住所や氏名を入力し、送付したい文書のPDFをアップロード。
後は印字・封入・配達までを郵便局が行ってくれるというもの。
支払いはクレジットカード決済が可能です。
このサービスを利用することで
私はPDFをアップロードするだけで、
あとはWebゆうびんで印刷・配送してもらうことが可能になりました。
プリンターで印刷する手間を減らすことができましたし、
なによりレターパックライトの残数を気にしなくて良くなりました。
日本郵便 Webゆうびん
https://webyubin.jpi.post.japanpost.jp/webyubin/snt/DYFR900.do
顧問先の環境整備を提案
ある顧問先で生産性向上の議論をしていた時のこと。
ボトルネックとなっていると思われる事案を挙げてもらい、
改善した時の効果額が大きそうなものから取り組むこととしました。
そこで取り上げられたのが作業スペースに関するもの。
長年使っているスペースなので床面が劣化し、
台車などをスムーズに移動させることができず非効率になっているとわかりました。
緩やかに劣化していた箇所だったので
これまでは「当たり前のこと」として誰もが受け入れていた不具合。
でも改めて生産性向上を意識して議論すると
「実は作業場の床が撓んでいて台車の移動に支障が生じています」
と声を上げてもらうことができました。
経営者の決裁をすぐに得て改良工事に着手。
社内の手先の器用な人が作業することで、
工務店などに外注した場合に発生するであろう数十万円のコストは掛かりませんでした。
作業は1ヶ月ほどで終了し、今では台車もスムーズに移動できるようになったとのこと。
生産性向上はもちろん、事故も防ぐことができたのではないかとみんなが喜んでいます。
効率化というと、日々の業務が逆に窮屈になってしまったり、
過去を否定されるように誤解されてしまいがち。
きちんと趣旨と目指す効果を共有することで
ちょっとした効率化を実現することは誰でも可能です。
効果を実感することでさらなる効率化を目指すようになり、
会社全体のコスト意識がますます改善されるようにもなります。
日々の当たり前を当たり前と考えずに、
真っ新な発想で見直すことがポイントです。
効率化の押しつけは非常に印象が悪い
一方で、効率化ばかりを考えてしまうと逆効果になることも。
自社の事務負担を減らしたいと考えるばかりで
取引先に及ぼす影響に思いを巡らせていないとトラブルになりかねません。
ちょっとしたことだからと不利益を安直に押しつけてしまうと、
何より大切な信用を損なうことになりかねないのです。
以前にスポットでお手伝いした関与先から、
しょうもない事務負担を押しつけられそうになり、
やんわりとお断りさせてもらったことがあります。
会社の文化なのか、担当者の資質なのかはわかりませんが、
率直に言って長くお付き合いするのは無理だと痛感しました。
また従業員に効率化ばかりを求めるのも要注意。
事業を営んでいるのであれば最優先は稼ぐことであって、
経費を減らすことばかりに焦点を当ててしまうと本末転倒です。
そもそもの地に足をつけた営業活動がろくにできていないのに、
わずかな額を減らそうと効率化ばかり追求するのは意味の無いこと。
事業活動を営むのであれば効率化は常に追求したいもの。
でも偏った効率化は逆効果になり得ます。
時期やバランスを見極めて取り組むようにしましょう。
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