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コラム

創業を考えている人に勧めている読み物

創業を検討している人の相談を受けることがあります。
話の流れで本などをお勧めすることも。
どのような読み物をお勧めしているかを書いてみます。

「答え」が無いのが創業

私が苦手としている相談の一つに
「創業に必要な手続きを教えてください」
というのがあります。
こうした質問をしてしまう人のほとんどは事業化に至ることはありません。

創業に関する手続きなど、
スマホで検索すればすぐにわかることばかり。
仮に検索で答えを得られなかったとしても
メールや電話で役所に問い合わせればよいだけのこと。
そのちょっとの努力をしようとせずに
安直に「答え」を求めようとする姿勢が創業と相性が悪いと思うのです。

経営に魔法の杖や勝利の方程式は存在しません。
ましてや創業はゼロから事業を生み出そうとするもの。
目標や理想はあったとしても「答え」の無い世界です。
そんな創業に挑戦しようとしているのに、
調べればわかることを誰かに教えてもらおうという考えは浅はか。
私ががっかりする相談の一つです。

一方で創業を志す人へ読書などのインプットを勧めることがあります。
思考や視野を広げるための参考になる情報として、
私がこれと思う本などをご紹介しているのです。

思考の軸があれば答えの無い課題について
自分で進むべき方向を定めることができるはず。
経営者になれば世の中で起こることのすべては自分の責任です。
安直に答えを探し回るのではなく、
自分で答えを生み出そうとする経営者になって欲しいです。

世界標準の経営戦略

経営についてまったく知識がないような人にお勧めしているのがこの本です。

世界標準の経営理論  ダイヤモンド社 入山章栄

世界の経営学では、複雑なビジネス・経営・組織のメカニズムを解き明かすために、「経営理論」(management theories)が発展してきた。その膨大な検証の蓄積から、「ビジネスの真理に肉薄している可能性が高い」として生き残ってきた「標準理論」とでも言うべきものが、約30ある。世界の経営学者の英知の結集である。しかし、その知の大部分は学者だけの財産として眠っており、体系化も十分にされず、当然ビジネスパーソンにも知られてこなかった。これは、その標準理論を解放し、可能なかぎり網羅・体系的に、そして圧倒的なわかりやすさでまとめた史上初の書籍である。(Amazonより)

Amzonの書評に書かれているように
「圧倒的なわかりやすさ」で経営理論を学ぶことができます。
小説のような面白さとはまた別の、
理論を体系立てて学んでいく過程を味わうことができます。

この本を特にお勧めしているのは
創業を検討しているのに、
経営にまったく関わったことが無いというような人に対して。
それまで家庭でしか働いていなかった人や
社会人経験がそれほど豊富でない人に勧めるようにしています。

創業をしたのであればその瞬間に経営者になります。
創業を検討していた段階のぬるま湯からは出ることになり、
厳しい商売の世界に足を踏み入れなくてはなりません。

その時にこの本があれば思考の軸を持つことができます。
「何をすればよいかわからない」となった時に
自分で次の行動を考えられるようになると期待しています。

新聞を読む人

創業を計画している人こそ、新聞を読むべきだと思っています

日本経済新聞

地方中小企業の経営者とお話ししていても
ぞっとするほど新聞を読む人が減っているように感じます。

新聞の情報がすべて正しいわけではなさそうですし、
また新聞さえ読めば何かが約束されるわけでもありません。
でも、社会の中で事業を興そうとするのであれば、
世の中に対してアンテナを張る必要があります。

私は一番手っ取り早いアンテナが新聞を読むことだと思うのです。
新聞の中でも経営者に必要なのは日本経済新聞。
経済のことばかりが取り上げられているわけではなく、
世の中の大きな流れを知るための記事が多いです。

創業しようとしている人は自分の事業だけに目が向きがち。
そういう状況だからこそ視野を広く持って欲しいのです。

ただ、私が本や新聞でのインプットを勧めても、
実際に手に取っている人は少なそうに感じています。
あれだけみんなスマホの画面は見つめているのに。
そのため、記事そのものを送ることはできませんが、
参考になりそうな記事を見つけた場合は
「こんな記事がありましたよ」と
見出しやURLを教えてあげるようにしています。
何かのヒントになれば良いなと思っています。


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