飲酒に対する知識をアップデートすべきタイミング
先日の日本経済新聞です。
「酒は百薬の長」今は昔
日本経済新聞 電子版 2023/7/29
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73139370Y3A720C2TCC000/
記事によると
「少量の飲酒であっても、がんをはじめ病気のリスクを高めるという研究報告が増えてきている」
とのことで、飲酒に対する知識をアップデートすべきタイミングのようです。
経営者と飲酒の関係
家業の代表取締役に就いてから飲み会が増えました。
そのほとんどが取締役や従業員との夜の懇親会。
年上ばかりの従業員が私に気を遣って声を掛けてくれることもあれば、
銀行との打ち合わせの帰りに取締役を呼び出して繰り出すこともありました。
どちらの場合も基本的に飲んだら仕事の話は無し。
バカ話をして、よく食べよく飲むことがほとんどだったと記憶しています。
私はお酒が入ると頭がますます回らなくなると自覚しています。
そのため、酒の席で仕事の真面目な話はしないように心掛けていました。
もちろん、経営者が酒を飲んで従業員を説教するなど避けたいことで、
「飲んだらややこしい仕事の話はしない」
「まじめな仕事の話は就業時間中に終わらせる」
というのを理解してくれる人と飲むようにしていました。
悪酔いする人に限って、
泥酔してから議論をしようとしてきます。
その際もできるだけ相手にすることはなく避けていました。
飲んで話したところで生産的でなく、
「じゃあ昼間に会って話そうよ」と思うのです。
また、ここぞとばかりに飲み会の席で社内政治のような話をしてくる人もNG。
私に何かを吹き込みたいのがありありとわかる人とはそれとなく距離を置きました。
当時気に入っていた店は2つあって、
カウンターでビールを飲みながら釣り番組を観られる店と、
祇園の真ん中で福井県出身の大将がおいしい料理を食べさせてくれる店。
釣りは特に好きというわけでは無いのですが、
ビールを飲みながら眺めているのにはちょうどよい番組です。
今はもう無くなってしまったお店ですが、
ビールを美味しく提供してくれるマスターが懐かしいです。
祇園のお店は今でも健在。
家族ぐるみの付き合いがあり、
京都に行った際にはまた寄らせてもらいたいと思っています。
混んでいるので予約が取りづらいのは人気店の証ですね。
経営者に飲酒は付きもの、と考えていたのが当時の私。
5年間、本当によく飲みました。
退任直前に咳が止まらなくなり呼吸器科に行くと、
咳ぜんそくだと診断されました。
先生にいろいろと私を取り巻く状況をお伝えすると、
原因はおそらく酒とストレスでしょうとのこと。
それ以来、ぜんそくをコントロールするための吸入薬を服用し続けています。
酒を飲まないと二日酔いにならない
その後、家業を畳んで東京に帰ると飲みに行く機会が激減しました。
当たり前の話ですが酒を飲まないと二日酔いになることもありません。
元々、翌日の頭痛が気になるタイプだったので、
酒を飲まずに済む生活に戻ることができると快適そのものです。
最近の二日酔い対策は、
まず飲み会の前に大正漢方胃腸薬を服用しておき、
その後、家に帰ってから頭痛薬ともう一度大正漢方胃腸薬を飲むというもの。
劇的な効果があるわけではありませんが、
少しは翌日の二日酔いが軽減されるような気がしています。
酒を飲まなくなると出費が抑えられます。
また時間を有効に使えるので朝の仕事が捗ります。
特に午前中に集中して仕事をしてしまいたい私にとっては、
そもそも飲酒は向いていないのかもしれません。
そういえばサラリーマン時代からあまり飲んでいなかった
家業の代表取締役を務めていた時に散々飲んでいましたが、
その前はできれば飲み会を避けるような生活をしていました。
毎日のように飲み歩いている会社の人に声を掛けられても、
半分くらいは断っていたような。
大勢の宴会などはお世話になった人の送別会などであっても出向くことはありませんでした。
それくらい、できれば酒を飲みたくなかったのです。
たまたま社長をしていた時にお役目の性質上、飲まざるを得なかっただけで、
元々そんなに酒を好きではなかったということ。
その後、マイカー通勤の仕事に転職してからはますます夜のお付き合いは減りましたし、
昨年4月に今の生活に落ち着いてからもひと月に1回飲むかどうかという程度。
そこへ冒頭の新聞記事のように、酒は百薬の長どころか、
ほんのわずかな量であっても発がんリスクを高めると言われるのであれば、
この先も積極的に酒を飲むことは無いでしょう。
飲んだらおいしく楽しむけれど、
わざわざ自分から積極的に飲むことは無い、といった感じです。
このところは飲み会の約束は月1回程度にし、
それ以外の時はノンアルコール飲料で済ませています。
家ではまったく飲みません。
冷蔵庫にビールが1缶入っていますが、
たしか去年の秋頃に買ったものだったような気がします。
時間も費用も掛かる飲酒のリスクを正しくアップデートし、
それでも飲みたいなら飲めばいいし、
飲みたくないのであれば自分の判断で距離を置きましょう。
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