最近購入した本を紹介してみます
ここ最近に購入した本を紹介します。
深夜特急(1~6)合本版(新潮文庫)【増補新版】 Kindle版 沢木耕太郎 新潮社
蒼穹の昴シリーズを一気に読み終えて、
さて次はどの本にしようかとAmazonを眺めていたら、
ふと目に飛び込んできたのが「深夜特急」。
高校ボート部の同期が帰りの埼京線で手にしていて、
真似して読み始めたのがもう30年近く前の話です。
高校生の頃の記憶はかなり薄れていたので、
再読というよりは新たな本と出会うことができた印象。
「深夜特急」か「三体」にするかで悩みましたが、
今の私にはこの本がちょうど良かったようです。
それほど旅に出たいという欲求は強くない性格の私。
ただ、いつかモロッコには行きたいなと最近考え始めていて、
その時にどのカメラを持っていこうかなどと妄想しています。
そんな時にAmazonに表示されたので、
合本版を思い切って購入していしまいました。
世の中には出張好きな人が一定数、存在します。
先々の名物を食べるのに生きがいを感じていたり、
職場に縛り付けられるのに窮屈さを感じる方に多いのでしょうか。
一方で私はしなくて済むなら、積極的に出張はしたくないタイプ。
さっさと帰ってさっさと寝るという生活のリズムが変わってしまうし、
新幹線や飛行機に乗った後の体が重くなる感じが苦手なのです。
ところが「深夜特急」を読んでいると、
一人で無計画に旅に出たくなるから不思議なもの。
モロッコに行くとしたら、近い将来のいつなら行けそうだななどと
今までよりも具体的にいろいろ考え始めています。
それでも食べて生きてゆく 東京の台所 大平一枝 毎日新聞出版
朝日新聞のウェブメディアに連載されている「東京の台所」の書籍版。
なぜか毎日新聞出版から出版されているのは
なにか大人の事情でもあったのでしょうか。
元茶わん屋ですので、今でも業界の人にアドバイスをする機会があります。
総じて、いかに自社の商品を売るかばかりを考えていて、
その先の食卓でどのように使って欲しいかを
明確に提示できていない会社が多いと感じています。
その際に私は「世界観」だとか「食卓の風景」、「台所の空気感」といった言葉で
現役の茶わん屋の皆さんへ、
食器の使われる場面を消費者に提案するように促しています。
サイズだかとか容量だとか価格を伝えたところで、
食器棚は一杯なので購入には繋がらない時代なのです。
といった議論をする際に勧めているのが、
「東京の台所」を読むこと。
このシリーズに茶わん屋の生きる道が隠されていると私は考えています。
京の和菓子 – 暮らしを彩る四季の技 (中公新書 (1806)) 辻ミチ子 中央公論新社
昨年10月から茶道教室に通い始めて、
和菓子がぐっと身近に感じられるようになりました。
今日もお稽古に行くと、
先生手作りの柿の羊羹をいただくことができました。
茶道を学び始めると、
今さらながら茶わん屋の教養として必要なものだったと痛感しますし、
家業を離れても、ただの趣味というのではなく、
社会人としていろいろ学ぶことが多いと思っています。
毎回のお稽古を学びっぱなしにするのではなく、
学びのきっかけにするためにも、
和菓子についてちょっと深掘りしてみたいと思っているところです。
剣客商売(一~十六、番外編) 合本版 Kindle版 池波正太郎 新潮社
昨年、同じようにKindleの合本版で鬼平犯科帳を読み直しました。
これまでに3回は読んでいたはずなのに
4回目も新鮮に読了することができました。
次は剣客商売を読もうかなと思っていたところ、
ちょうどポイントが加算されていたので購入。
近いうちに一気読みしようと楽しみにしています。
私の社会人としての骨格は読んだ本にも影響を受けていると自覚しています。
司馬遼太郎の「坂の上の雲」は何がどうとは説明しづらいのですが、
経営者としての思考回路に大きな影響を受けました。
また、司馬遼太郎のその他の作品や、池波正太郎の鬼平犯科帳も剣客商売も同様。
リーダーが人を動かすのに必要な、心の機微を読み取る重要性などを
これらの本から学ばせてもらったように考えています。
実家に部屋があった頃は
本棚に「坂の上の雲」「龍馬がゆく」「翔ぶが如く」
「鬼平犯科帳」「剣客商売」などがずらっと並んでいました。
本棚らしい本棚を持たなくなった今の生活にとって、
Kindleの合本版というのはありがたい存在。
リュックに2冊も3冊も本を放り込んでおく必要が無くなり、
「読む本が手元になくなる」という状態を避けられるようになりました。
剣客商売は確かまだ2回しか読んでいないはず。
来月には3回目を読み始めることになりそうです。
ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています
関連記事