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コラム

士業マーケティング 地方中小企業の経営者が気持ちよく会ってくれる方法

士業が営業しようとする時には
経営者と直接、話をしたいもの。
どのようにアプローチすれば経営者と話すことができるのでしょうか。

面談の趣旨を明らかにする

家業の代表取締役を務めていた時、
また、行政の事業相談窓口でセンター長を務めていた時など
「お会いしたい」とアポの依頼を多くいただいていました。
その時、基本的にただ会いたいとしか伝えてこない人に対しては
失礼の無い範囲でお断りの返事をするようにしていました。

面談の趣旨を明らかにせずに会おうとするのは
なにかやましい気持ちがあるからです。

私の経験では

・自社の商品・サービスを売り込みたいだけ

・時間調整のためにどこでもいいから訪問予定を入れたいだけ

・様子を探ろうとしているだけ

という目的の人が
ただ「会いたい」と連呼してアポを取ろうとするように思います。

一方で具体的な訪問の趣旨を明らかにしてくれる人もいます。

「最近の支援事例を教えてもらいたい」

「○○の件について協議したいから時間が欲しい」

「○○という仕事をしているので意見を聞きたい」

といった感じです。

ここまで具体的に訪問の趣旨を伝えてくれるのであれば、
対応可能な範囲でお会いするようにしています。

つい先日いらしたのは
「とりあえず会いたい」という人。
自社の取り組みを一方的に説明し、某案件の周知に協力して欲しいとのこと。
事前に「周知依頼だけならわざわざ来てくれるな」と申し上げても、強引にアポを取ろうとします。
さらには指定時間より早めに押しかけてくる始末。
この手の人は自分の都合だけで頭がいっぱいなので手に負えません。
さらにはこちらが断りにくい立場であるのを利用するのでタチが悪いです。

士業が経営者のアポを取ろうとするのであれば、
名刺交換済みであったとしても訪問の趣旨を明らかにするのは必須。
理由はなんでも良いのです。

「先日、パーティーでご一緒したけど挨拶できなかったので伺いたい」

「開業の挨拶で近隣の会社を訪問させてもらっている」

「先日話題になった場所に行ってきたのでお土産を持ってきました」

ポイントは理由を作ること。
ただ会いたいというのは相手の時間を奪おうとするのと同じなのです。

候補日時の選択肢を提示する

こちらの都合で会おうとするなら
日程の選択肢を提示するべきです。

たまにいるのが大したお付き合いも無いのに日時をピンポイントで指定してくる人。
私はそうした人とは予定が空いていても会うことはありません。
何で相手の都合に合わせて時間を割かなくてはいけないのかわからないからです。
おそらく前後の訪問予定を組んでいて、
自分の都合の良いタイミングでアポを取りたいのでしょう。
しかし、それはこちらには関係の無いことです。

私が経営者のアポイントメントを取ろうとする時は
最低でも日時を3案提示します。

「今度○○の件でお話ししたいのでご都合良い日時をご指定ください
例えば
1.○月○日○時
2.△月△日△時
3.×月×日×時
はいかがでしょうか?」

といった感じです。
このやり方でイヤな対応をされたことはありません。

どうしてもピンポイントの日時を指定しなくてはいけない時は
お詫びのコメントと共に理由を説明します。

会ってもらうということは
相手の時間を分けてもらうことです。
時間は有限。
相手の資産を分けてもらうくらいのつもりでアポの依頼をするようにしましょう。

黒電話

経営者と話したいのであればきちんと準備をしてから連絡しましょう

事前のリサーチをしておく

せっかく時間を割いてあげたのにがっかりするのが、
こちらに興味がありそうなことを事前に言っていたのにもかかわらず、
いざ実際に会うと大して勉強してくれていないことがわかった時です。
検索すれば簡単に得られる情報ですら、
下調べを怠る人には時間を取ろうとは思えません。

つい最近お会いしてうれしかった人は、
このブログの記事を丹念に読んでくれていて、
さらに家業の事業譲渡の経緯が取り上げられた単行本にも目を通してくれていました。
人は関心を持ってもらえるとうれしいものなのです。

地方中小企業の経営者と会おうとするのであれば、

・ホームページを丹念に読んでおく

・社名を検索してメディア掲載実績などを押さえておく

・新商品や新店を出したばかりならば実際に手に取り、足を運ぶ

といったひと手間が経営者に与える印象に大きく影響します。

先日、知人が上場企業に転職しようと活動していた際、
最終面接まで進むことができたと教えてくれました。
社名を聞いた私は新聞記事を検索し、
最近、その会社が取り組み始めたという新規事業について情報提供。
後から聞いたところによると、
実際に足を運び、最終面接で話題にすることができたそうです。
もちろん無事に内定をもらったそうで喜んでいました。

地方中小企業の経営者と会おうとするのであれば、
自分の都合を押し付けようとせず、
事前の情報収集にしっかりと手間を掛けましょう。

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