地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

地方中小企業が採用を実現し、離職を防ぐために必要な3つのこと

人が採れないという経営者とお話ししていると、
「これまでと同じ条件で」人を採りたいのに採れない、
と嘆いている人がほとんどです。

適切な報酬を提示する

最低賃金に近い報酬を提示したところで
応募してくれる人が現れないのは当たり前のことです。
人が採れないと言う地方中小企業の経営者に限って、
賃金の計算が「最低賃金+○円」という思考に陥っています。

その人材を採用することで、
どのような付加価値を生み出そうとしているのかと考えると、
最低賃金ベースの報酬決定方法に違和感を覚えるはず。

ある地方中小企業の経営者は
ハローワークに求人を出しているのにも関わらず、
まったく応募者が現れないと嘆いています。
報酬を教えてもらうと月収15万円程度。
これで生活できると考えているのでしょうか。
こうした会社に限って、
経営者やその親戚が役員報酬をしっかりと取っています。

採用したいのであれば、
あるいは、離職を防ぎたいのであれば
しっかりとした報酬を提示することが大前提です。
満足な報酬を支払うことなく採用はできませんし、
従業員の転職を防ぐことはできません。

「このあたりでは○○万円が当たり前」
「これまで○○万円で中途採用していたから」
「他の従業員も昇給させないといけなくなる」
と言っていると、
いつまで経っても採用は実現しません。
過去に囚われずに労働分配率を増やしましょう。

これまで通りの賃金で
従業員を働かせることはできなくなりました。
もし労働分配率を増やせない、増やす気がないのであれば、
事業の持続可能性は担保されません。

しっかり報酬を支払い、しっかり働いてもらう。
当たり前の話です。

職場環境を整備する

次に打てる手は職場環境を整備すること。

・職場に清潔感があるか

・働きやすい人間関係を構築できるように目配りしているか

・身体への負荷を減らすような配慮をしているか

といった細かいことの積み重ねです。

ある会社では夏場の倉庫作業が負担になっているようでした。
しかし過去から当たり前の環境だったので
経営者も環境を良くするための対策が思いつかない様子。

私が提案したのは、
空調服とパワーアシストスーツの導入です。
空調服はここ数年で建設関係に一気に拡がったようですが、
他業界ではまだまだ導入されていないようです。
この会社にお勧めした当初は
「あれはちょっと、、、」と
試してもいないのに否定的な反応が返ってきました。

パワーアシストスーツはいろいろな製品が発売されていますが
まずは無電源タイプのものをお勧めしました。
最初の一着を試すのに一万円程度で済むので
まず効果を実感してもらうのには手頃な価格。
腰痛持ちのベテランに試してもらったところ、
効果は絶大でもう手放せないということです。

この会社ではさっそくパワーアシストスーツを本格的に導入することになり、
次の夏までには空調服も導入予定。

ほんの少しの職場環境改善ですが、
まずは会社が従業員を思う気持ちを行動で示すことができました。

職場環境を改善するには小さなことの積み重ねを
終わりなく続けていく必要があります。
日々の現場を当たり前と思わずに
コツコツと改善して整備していきましょう。

空調服を着て歩く作業員

一般企業も空調服の導入を検討しましょう

ハラスメントを抑止する

ハラスメントというと、
セクハラや暴力などの重大な事案をイメージしがちですが、
大声での指導、いじめなども立派なハラスメントです。

これらのハラスメントは
真面目に働く従業員の心を折ってしまうもので、
直接的に退職に結びつきます。

ある会社ではハラスメント事案が発生したので、
初めて研修を実施しました。
研修といっても大掛かりなものではなく、
行政のホームページにある動画を視聴してもらい、
視聴後に表示される完了画面を各自印刷して提出するというもの。

経営者も受講しましたが、
動画内で例示されていたハラスメントを観て
「これまでうちの会社にはハラスメントが蔓延していたかもしれない、、、」
と絶句していました。

ハラスメントを許容するような職場では
真面目な従業員が定着することはなく、
問題社員や訳あり社員が蔓延ることになります。
ハラスメント研修は
経営者の毅然とした対応を予告することになり、
ハラスメントを抑止する効果を生み出します。

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