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コラム

成長している地方中小企業の経営者に共通していること

多くの地方中小企業の経営者とお話しする仕事をしています。
私が具体的に知恵やアイデアを提供することもあれば、
逆に、経営者からお話しを伺って勉強させてもらうこともあります。
さらには事業がうまくいっていない様子が
経営者の吐き出す言葉から垣間見えることも。
成長している事業の経営者に共通していることを書いてみます。

ビジョンを語ることができる

夢は見るものではなく語るものだと言います。
経営者の役割の一つが夢を語ること。
つまり、将来のビジョンを社内外に伝える役割が求められます。

創業したばかりであったとしても、
何らかの困難に見舞われている状態であったとしても、
いつでもビジョンを熱く具体的に語ることができるのが
その後、成長する事業の経営者に共通する資質です。

またおもしろいことに、
初対面でビジョンを語ってくれる方ほど
その後、私との対話を長く続けてくれる傾向にあります。
お互いに経験してきた業界など関係なく、
感性が合えばいつまでも話し続けてしまう感じです。

かつて家業の地方中小企業を経営していた私が
ビジョンを語ることができていたかというと
まったくそんなことはなく、
失速寸前の飛行機を操縦するのに必死なパイロットのように
日々の資金繰りや売り上げを追うのに一喜一憂する日々でした。

窮境に陥りながらも事業の将来像をイメージできるようになったのは
投資ファンドに事業譲渡する直前でした。
ある施策をいくつかの店舗でテストし始めたところ好評で、
ささやかな手がかりを得ることができたものの時間切れ。
なぜもっと早くイメージできなかったのだろうと今でも後悔しています。

経営者は夢を語るのが仕事です。
ビジョンさえ提示すれば従業員が事業を成長させてくれるはず。
経営者に必要なのは従業員や利害関係者に進むべき方向を示すことで、
目の前の仕事に振り回されることではありません。
事業を通して何を実現したいのか、
自分の言葉で語ることが求められます。

従業員と対話している

問題従業員に振り回されたり、
ハラスメント事案を発生させたりしてしまう経営者に共通しているのが
従業員との対話が不十分であることです。

例えば

・経営者と現場に物理的な距離がある

・経営者の考えていることを発信していない

・現場を管理職任せにしている

といった具合。

しかし、物理的な距離があったとしても、
今ならリモートで対話を重ねることは可能です。
さらにグループウェアやチャットツールを駆使すれば
経営者の声を従業員に届けることは容易。
かつては会社を取り巻く状況によっては
従業員と関係性を深めることが困難であったかもしれませんが、
ツールを駆使すれば対話をする機会はいくらでも設けられるようになりました。

事業を成長させている経営者は
従業員との対話を大事にしています。

事業を成長させることはできませんでしたが、
私が心がけていたのは手紙を書くこと。
出張が多い日々でしたので、
移動中の車内で絵葉書にコメントを書き、
がんばってくれた従業員に送りつけていました。
元従業員さんとお会いした時に
今でも大事に手元に置いていると言ってもらえた時はうれしかったです。

手のひらの上のコンパス

進むべき方角を示す

反応が早い

最後に挙げるのは反応の速さ。

私が個別相談で知恵やアドバイスを提供した後に
すぐに行動する人は結果を出しているようです。
あれこれとできない理由を探し続ける経営者や、
自分の思うようなアドバイスが得られなかったからと
一歩を踏み出さない経営者はいつまでも現状のまま。
現状維持は衰退への始まりなので、
成長につながることはありません。

またメールなどの返信の速さも
結果を出している経営者に共通しています。

1年365日、1日24時間は
能力に関係なく誰にでも同じ条件です。
その条件をどれだけ有効に利用するかは本人の心がけ次第なわけで
ささいなことであっても反応を早くするというのは
経営者の本能なのかもしれません。

中小企業支援家として活動していると
多くの経営者とお話しすることができます。
ビジネス書を読むよりも多くのことを日々学べるのは
この仕事の特権でしょう。
いい時も悪い時も
経営者のためにお役に立ちたいと思っています。

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