地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

地方中小企業の経営者に必要な良質なインプット

地方中小企業の経営者とお話ししていると
「あれ、この話題を知らなくて大丈夫かな」
と心配になることがあります。

情報を取りこぼすと企業の存続に関わる

ある経営者とお話ししていた時のこと。
中小企業を取り巻くトピックのうち、
自社の操業に直接関わる事案をご存じでありませんでした。
ただちに事態が切迫していることをご理解いただき、
対応に走ってもらうこととなりました。

もしこのまま放置していたら、
数ヶ月内に操業を断念せざるを得なくなるか、
高コストが原因で資金繰り破綻も起こり得る状況でした。

どんなトピックだったかは伏せますが、
NHKのニュースや、
日本経済新聞をざっと読んでいる程度でも
十分に把握できる内容のもの。

例えて言うなら

「人手不足が加速しています」

「鶏卵の価格が高騰しています」

「マイナンバーカードが健康保険証になります」

といったレベル感のトピック。

たまたま別件の議論中に気付いたからよかったものの、
もしこのまま放置していたらと思うとぞっとします。

情報のインプットは日々の蓄積が重要

地方中小企業の経営者は
日々、大小様々なトラブルに見舞われながら、
経営判断を下していく必要に迫られています。

ついつい目先の事案に囚われがちになりますが、
持続可能な成長を実現するためには
将来のビジョンも含んで思考する必要があります。

その際に必要なのが情報です。
経営判断に必要な情報は毎日の積み重ねが求められ、
ある日突然、頭の中に入ってくるわけではありません。
意識してインプットし続けることで、
経営判断に使える情報となるのです。

私の場合は
日本経済新聞
日経MJ
日経産業新聞
の電子版をiPadで読み続けています。

忙しい時はその日のうちに読み終えることはできませんが、
数日内に遅れを取り戻すようにしています。
気になった記事は保存して後から読み返すことも。
まとめ読みしている時に限って、
保存したくなるような記事に出会うので
当日中に読めなかったからといって読み飛ばすことはありません。

また日経産業新聞の内容は
私にとっては専門外もいいところで、
目を通したからといって理解できないことも多々あります。

それでも購読し続けているのは、
「それなりに」アンテナを張っておきたいから。
「元茶わん屋だから家庭用品のことしか知りません」
などと言っていては中小企業支援はできないのです。

専門外の事であっても自分なりに情報を押さえておくことが必要です。

大学発ベンチャーの経営者とお話ししていた時のこと。
私にとっては全く理解できない技術が話題になりましたが、
事業の根本の部分はなんとか理解してついていくことができました。
経営者からは話し相手として認めてもらっており、
定期的に議論する時間を作ってもらっています。

新聞を読み続けていれば
それだけで何かが解決するわけではありません。
アンテナを張り、情報を蓄積しつづけることで、
経営判断に必要な材料が自然と集まるようになるのです。

パラボラアンテナ

専門外のことにもアンテナを向けるようにしましょう

偏った情報ばかりを目にしていると、偏った情報しか入ってこない

最近よく耳にするのが
新聞を購読していないという人の存在。

確かに朝の公共交通機関で
新聞を拡げている人はほとんど見かけなくなりました。
スマホを見ている人も、
どうやらゲームをしている人が多そうです。

YahooニュースやTwitterだけで
商売や経済の情報を追いかけるのは困難です。
自社の経営を担う立場であれば、
NHKの朝のニュースを観たり、
日本経済新聞には目を通したいものです。

また厄介なのがショート動画。
運営側のアルゴリズムによって
好んで視聴する分野の動画ばかりが目につくようになっています。
映画の動画ばかり観ていると、
ますます映画の動画ばかりが流れてくるような感じ。
中毒性を持たせるように操られているのです。

この現象はショート動画だけに限りません。
人間自体も意識してアンテナを張っていないと
偏った情報ばかりをインプットすることになります。
科学的に根拠のないデマに染まってしまったり、
小説に出てくるような陰謀論を信じてしまったり。

どの情報を信じるかは個人の自由ですが、
地方中小企業の経営者に求められるのは
自社を将来に導くための情報を得て、
適切な経営判断を下し続けることです。

偏った情報ばかりを目にしないように、
幅広くアンテナを拡げる意識が求められます。

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