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コラム

事業を紹介する際に網羅すべき項目

「何をしている会社なのですか?」と質問しても
シンプルに答えられない経営者が多いです。
どのような項目を説明できるようにしておけばよいでしょうか。

ミッション

どのような社会的な使命を負っている会社なのかを提示しましょう。先日、ある助成金を交付している団体の担当者と意見交換した際、「真っ先に確認するのは事業における社会性の有無」との言葉がありました。「作りたいから作る」「儲かるから手がける」といった理由では支援者の輪が広がることはありません。事業を営むことで社会にどのような影響を与えたいのかを、シンプルな言葉で表現しましょう。

達成ステップ

現在はどういう状況で、この先どのように事業を成長させていくつもりなのかを時間軸と共に明示しましょう。まだアイデア段階のビジネスプランなのか、すでに最初の顧客を獲得している事業なのか。置かれている状況により、支援者の提供できるメニューも変わってきます。

私が2015年に社会保険労務士事務所を開業した際、日本政策金融公庫から創業融資を受けました。その際に参考資料として添付したのが、顧客との契約書です。創業したばかりであっても、すでに顧客との関係性を構築しつつあることを示し、融資を受けることが可能になりました。

事業内容

どのような事業を営んでいるのかを1行で示しましょう。例えば私のかつての家業であればシンプルに「京都の茶わんや」という言葉で表すことができます。ダラダラと関係ない説明は不要。「何屋さんなんですか?」と聞かれたときに手短に答えられるように用意しましょう。

解決すべき課題

全ての商売は、どこかの誰かの困りごとを解決するものです。ひょっとしたら、まだ顕在化していない課題を解決する事業である場合もあります。どのような課題があり、何がボトルネックになっているのかを明示します。解決方法まで述べる必要はありません。ここで提示するのは、あくまで事業によって解決することを目指す課題のみ。

サービス内容

「解決すべき課題」を解消するためにどのような商品・サービスを用意しているのかを表します。

対象顧客

自分たちの商品・サービスを必要としているのはどのような人々なのかを表現します。顧客像を絞り込むのは勇気が必要なことですが、具体的に絞り込めば絞り込むほど、商品・サービスを研ぎ澄ますことにも繋がります。

ビジネスモデル

商品・サービスを顧客にどのように届けるのかを書きます。単に商流を書くのに留まらず、買ってもらう仕掛けまで表現できるようにしましょう。

競合優位性

創業しようとしている人の中には、競合のリサーチを怠っている人が一定数います。思い込みだけで事業を立ち上げることはできません。自分たちと同じような商品・サービスを展開しようとしている人がいるのかいないのか。いたとしたら、顧客がわざわざ自社を選んでくれる理由は何か。競合優位性を自分で把握できていないということは、自分たちの真の強みを理解できていないということでもあります。

戦略的協業

創業計画書であると、仕入先を記入する欄。まだ商売を始めていなかったり、始めていたとしても顧客がいなかったりすることもあるでしょう。でも、応援することを決めてくれた仕入先はもちろん、金融機関、取組先などを記入できれば、事業性の高さを一定程度、説明することが可能になります。

将来像

「達成ステップ」と関わりますが、近い将来に事業をどのように成長させていたいかを書きましょう。

棒グラフの資料とペン

数字の資料だけでは事業を説明できません

まとめ

自分の事業を紹介する機会はよくあることでしょう。これらの項目をA41枚にまとめ、定期的に更新し続けていけば、常に最新の会社紹介を行うことが可能になります。

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