地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

社会福祉法人の利用者をどう増やすか

利用者を増やそうと、職員に「営業に行け」と言っても
なかなか効果が現れないとのことでした。

非営利団体と株式会社

非営利団体からの相談もお受けしています。

商売と関係がないのではないかと
思われるかもしれませんが、
表面上は非営利であったとしても
持続可能な運営をするためには
「商い」を理解して運営する必要があります。

利害関係者と関係性を構築し、
応援してもらえるように運営をするという点では
株式会社なども非営利団体も同じ。

株式会社などは
主に顧客から応援してもらう必要があり、
非営利団体は
利用者や地域から応援してもらうという
ほんの少しの違いがあるだけです。

その非営利団体が
利用者や地域から応援してもらうために
必要な行動は「営業」です。

営業という言葉が適切でなければ、
周囲との関係性の構築と言えばいいでしょうか。

何かを押しつけようとする「営業」ではなく
自分たちのことを知ってもらい、
周囲にも何らかの形で
貢献できることを示す活動です。

非営利団体にもどぶ板営業が必要

今朝の日本経済新聞にこんな記事がありました。

NPO25年「善意」の限界2 選んだのはスタートアップ
日本経済新聞 朝刊 2022/12/28
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67213100X21C22A2EA1000/

記事によると、
2020年度のNPO法人の収益規模は1000万円以下が63%を占めるそう。
寄付を主な収益源にしているNPO法人なのに、
これでは活動もままならない団体が多いのではないでしょうか。

施設を構えているだけでは
理念に共感する人は増えません。
外に向けて情報発信し、
自分たちの個性と世界観を伝えることで
理解者の縁が拡がっていきます。

具体的には
どぶ板営業が有効です。

・ニュースレターを利用者の家族や地域住民に配布する
・イベントを地域住民にも周知し参加を募る
・季節感のあるイベントの様子をメディアに発信する
・地域住民や経営者団体の有志で後援会を組織してもらう
といった地道な営業活動をすればいいのです。

地方中小企業や士業にも有効などぶ板営業ですが、
地に足をつけて実行できる人は多くありません。

逆に言うと、
地道にどぶ板営業をすれば
必ず効果を実感することは可能です。

ニュースで放送された様子

メディア掲載をきっかけにして「どぶ板営業」を強化しましょう

ある社会福祉法人の事例

関与先の社会福祉法人の取り組みを
プレスリリースで発信しました。

メディアで取り上げられることが目的ではありません。

地域住民や企業に知ってもらい、
1.地域との関係性を深める
2.利用者を増やす
ことが目的です。

利用者を増やしたいからといって
「うちの施設を利用してください」
と言って廻っても効果はありません。

小売業が自社の商品を「買ってください」と
叫び続けたところで売上が増えないのと同じ。
人は何かを押しつけられるのを嫌うのです。

今回はコロナ禍で開催を見送っていた餅つき大会を
3年ぶりに開催するというので
その様子を取材してもらいたいと考えました。

プレスリリースを作成し発信したところ
テレビのニュースで取り上げられました。

障がい児通所施設で3年ぶりの餅つき大会
(地域名)の福祉施設では3年ぶりに餅つき大会が開かれました。
持病があったり、酸素吸入が必要な子どもが通うことから、
障がい児通所施設では、餅つき大会を新型コロナの影響で控えていました。
3年ぶりの餅つきには、子どもや職員らおよそ50人が参加しました。
餅つきの体験を通してコミュニケーション能力を育む目的で
子どもたちはおよそ60キロのもち米を協力しながらつき上げていました。
つきあがった餅は地域のみなさんにもおすそ分けするということです。
https://kbc.co.jp/news/article.php?id=9507874&ymd=2022-12-27

こうしてメディアに取り上げられることで
「知ってもらうこと」に繋がります。

認知してもらわないことには共感を得られません。
メディア掲載をきっかけに
どぶ板営業を地道に継続してもらい、
地域との関係性を深め、
さらには利用者を増やそうと考えているのです。

社会福祉法人などの非営利団体といえども
ファンを増やさなくては活動は成り立ちません。
自分たちなりの効率の良い関係性構築方法を見つけ、
事業運営に必要な資金を増やしていきましょう。

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