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コラム

応援してもらうために必要な2つの要素

開業したばかりの士業や
創業まもない事業者が
周囲から応援してもらうためには
2つの要素が必要です。

事業に取り組む動機や目的の「社会性」を示す

金融機関から融資を受けようと考えたり
同業者のネットワークを築こうとしたり
もちろん、顧客を増やそうとする場合、
応援してもらいやすくするためには
意識すべきことが2つあります。

まずひとつ目は「社会性」です。

・社会にどのような影響を与えようと考えているのか
・社会にどのような価値をもたらす事業なのか
といった要素が創業の動機や目的に
わかりやすく書かれていると
社外の人から応援してもらいやすくなります。

もちろん事業計画に記載するだけでなく
経営者が自らの言葉で伝えることも必要。

先日、ある補助金を設けている、
民間団体の担当者と話した際、
「審査上、最近特に重視している点は何か?」
とお尋ねしました。

事業の新規性や革新性などはもちろん必要で、
要項にもその旨が記載されているとのこと。

加えて、最近は「社会性」が備わっているかを
真っ先に確認する審査担当者が増えているというのです。

「社長になって良い生活をしたい」
「たくさん稼ぎたい」
「気の合う仲間と仕事をしたい」
といった率直な動機も重要で否定するものではありません。

でも自分中心の事業目的だけを表に出しても
社外の人の共感を得られることはないのです。

何らか社会に資する取り組みであれば
そこに応援の余地が生まれ、
将来の利害関係者からの支援を得やすくなります。

応援しがいのある「余白」を用意する

応援してくれる人を増やそうと考えるなら
「余白」を意識して用意することも必要です。

具体的にいうと、
成功体験らしきものばかりを発信すると
すでに成功しているわけですから
応援をする余地はありません。

一方で、
・何か新しいことに挑戦しようとしている姿
・困難を乗り越えようとしている姿
・誰かのために貢献しようとしている姿
などというものへは、人は応援したくなるものです。

なぜならまだ「未完成」だからです。

また失敗体験を素直に伝えることによっても
(勇気がいることですが)
応援してもらいやすくなります。

ゴールの姿と現在の姿のギャップが
そのまま応援の余地となるのです。

海岸でゴミ拾いをしている人物

社会性のある取り組みは応援されやすいものです

社会性のある商品開発

ある電子機器開発製造業の会社をご支援した事例です。

専務からは
・地域の人に会社のことを知ってもらいたい
・若い人に入社してもらいたい
という要望がありました。

私が提案したのは
社会性のある製品を作り、
その様子を情報発信することです。

従来の商品開発はBtoBばかりで
一般顧客の目に触れづらい製品を取り扱っていたとのこと。

新たに取り組んだのは
送迎バスの取り残しを抑止するような装置を開発し、
その開発風景をメディアに取材してもらうことでした。

既存の自社技術を組み合わせることで
試作品は迅速に完成しました。

さっそく、
懇意の幼稚園で実証実験を行わせてもらうこととし
同時に取材会を開催することに。

その様子はテレビや新聞に大きく取り上げられ、
地方中小企業が社会性のある取り組みをしていると
多くの人に知ってもらうことが実現しました。

一連の取り組みの結果、専務が望んでいたように
地域での認知度を向上させることができましたし
報道をきっかけに中途採用も実現したとのことでした。

社会性や応援の余地を意識して作ることで
地方中小企業はもちろん、
これから開業しようとする士業や
創業を志す方の支援者を増やすことができます。

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