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コラム

士業マーケティング 真の強みを可視化できているか

競合他社が安易に真似することのできない、
独自の世界観と個性に基づく強み。

真の強みを可視化できていれば
事業の持続可能性は格段に高まります。

自分の強みを把握することから始まる

士業で開業しようとする場合、
資格や法律の知識は
残念ながら強みにはなりません。

身につけていて当たり前のことですし、
なにより、
他に同じ資格を持つライバルが
数万人も存在しているからです。

せっかく用意したホームページで
法改正の情報ばかりを垂れ流しても
問い合わせなどの反応が薄いのはこのためです。

また仮に反応があったとしても
その見込客は
距離的な近さと価格の安さで
選んでいることがほとんど。

少しでも価格の安い同業者を見つければ
すぐに乗り換えられてしまうことになります。

資格試験に合格し、
開業しようと決めたのであれば、
真っ先に行うべきは
自分の強みを把握すること。

「強みを把握する」というと
胡散臭く感じられるかもしれません。
言葉を補うならば
「競合他社が安易に真似することのできない、
独自の世界観と個性に基づく強みを構築する」
といったところです。

カタカナ語で言うとブランディングなのですが、
このブランディングという言葉は誤解されがち。

デザイナーに依頼してロゴマークを用意したり
業者の言いなりでホームページを作ったり、
というのはブランディングではありません。

ロゴもホームページも必要ですが(私もあります)、
それ以前に
活動の土台となる自分の立ち位置を定めるのが
真のブランディングのはずです。

弱点やコンプレックスが強みになることも

成功体験らしきものが溢れている今、
逆に弱点やコンプレックスが強みになることもあります。

・高級外車を買いました

・家族と豪華な夕食を楽しみました

・休みに海外リゾートで過ごしました

といった発信ばかりしていても
広く応援されることはありません。
なぜなら応援しがいが無いからです。

私の場合は
・江戸時代から続く家業を
投資ファンドに事業譲渡した経験
を隠さずにさらけ出しています。

端的に言えば倒産経験のある元経営者なのですが、
この「失敗体験」を伝えることで
共感され、応援してもらえることが多々あります。

何かを成し遂げて成功を誇る人よりも、
困難に見舞われながらも上昇を目指す人の方が
応援されやすいのです。

自分の弱点をさらけ出し、
意図的に「応援してもらうための余白」を用意することで
他の誰にもない強みとすることができます。

自分では弱点やコンプレックス
だと思っていることをうまく転用し、
競合他社が真似できない立ち位置を築きましょう。

応援団の太鼓

応援されるためには「余白」を用意しましょう

独自の立ち位置が出来た後の価格設定

独自の立ち位置を定めたのであれば、
価格はその他大勢の競合他社より
高額に設定できるはず。

私は
「安いことは良いことだ」
という考え方には断固反対です。

競合他社が提供できない価値を
唯一、提供できているのならば、
堂々と価格を設定するべきです。

「まだ経験が浅いから、、、」

「他と価格が違いすぎると気が引ける」

「選んでもらえなかったらどうしよう」

などと考えるのは間違い。

特に士業は
無形の商品・サービスを提供しています。
量に依存せずに質を高めたのならば、
その分、しっかりと価格に反映しましょう。

「安く・たくさん」提供せざるを得ないのは
独自の強みを可視化することのできない
資格や知識しか持たない者がすることです。

私の場合は
社会保険労務士事務所の看板を掲げていますが
手続き業務などはほとんど手掛けません。
他にいくらでも経験豊富な先生がいらっしゃるからです。

地方中小企業の経営者であった経験と、
これまで手掛けた中小企業支援事例でもって、
(社会保険労務士にしては)
高額の報酬をいただけています。

競合他社が安易に真似することのできない、
独自の世界観と個性に基づく強み。
まずは可視化して外部に発信を始めましょう。

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