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コラム

経営にショートカットは無い

メディアに寄稿したり、
講演でお話ししたりしていると
支援事例を見聞きした人から
私が「魔法の杖」を振るっているように
誤解されることがあります。

SNSは道具の1つ

最もわかりやすいのが、
SNSについての誤解。

創業を志している方や
比較的高齢の方に多いのが
SNSさえ始めれば
全国から集客できるという幻想です。

SNSは情報発信の手段の1つに過ぎず、
闇雲に始めたからといって、
誰でもすぐに集客が実現できるわけではありません。

地道に継続して発信することが何より必要ですし、
そもそも発信する内容に価値がなければ
見向きもされないのは当たり前の話です。

継続できさえすれば、
それだけで他の多くの人に差をつけることはできます。
ほとんどの人が
1,2回発信しただけでやめてしまいますから。

まずは継続して
コンテンツを発信し続ける胆力が必要なのです。

加えて重要なのが
価値のあるコンテンツを発信することで、
数値を確認しながら、
どのような内容が求められているかの検証は
当然、試行錯誤が必要なわけです。

あるペット美容室をご支援した際には
顧客の許可を取った上で、
施術したペットの様子を発信するように促しました。

オーナーにとっては日々の当たり前の光景でも、
将来の見込客にとっては
自分のペットを託すかどうかの貴重な情報になります。

毎日の終業後にコツコツと発信を継続し、
顧客が増えたのはもちろん、
今では地域を越えて
同業者からも注目されていると報告を受けています。

奇をてらう必要はなく、
将来の見込客の目線で
どのようなコンテンツに価値があるかを
見定めて発信すれば良いのです。

どぶ板営業が最も効果が高い

開業したばかりの士業とお話ししていると
「営業」から逃げている人が多いと感じます。

資格や知識を身につけただけで、
顧客企業が増えていくことはあり得ません。

事務所を構えたからには
知ってもらうための営業活動は必須。

ポスティングや飛び込み営業も
営業の1つの手段ではありますが、
それ以前に
・前職でご縁があった人への挨拶
・友人、知人への挨拶
・近隣の法人への挨拶
などをきっちりやるべきです。

ここで言う「挨拶には」
・事務所開業の報告
・自分がどんな仕事ができるかの開示
・逆にどんな仕事はしないかの宣言
・顧問契約のメリットを伝える
などが含まれます。

挨拶状を渡しただけで、
「営業」にはなりません。

こうした地道な営業は
言い換えれば
「どぶ板営業」とも言います。

SNSを使うわけでもなく、
Webサービスを駆使するわけでもありません。
極めてアナログな手段ではありますが
どぶ板営業の効果は高いです。

私の初期の顧問先も
ほぼすべては
自分から声かけしたのがきっかけで
契約をしてもらうことに至りました。

開業直後に、
見込客が現れるのを待ち構えていられるのは
すでに独自の世界観と個性を持っていて、
さらにメディアなどで
大きく取り上げられている人のみです。

資格試験に合格した後に
まず必要なのは、どぶ板営業に取り組むことです。

便箋に手書きで文字を加工としている様子

手書きの手紙・挨拶状も有効な営業ツールです

経営に「ショートカット」は無い

SNSがすべてを解決する
「魔法の杖」になり得ないように
(便利な道具であることは否定しません!)、
またどぶ板営業が現在でも効果的であるように、
経営にショートカットは存在しません。

楽して稼ぐ方法など無いのです。

私が事業者と手掛けた支援事例も
改めて振り返れば
地道な行動の積み重ね。
ほんの少し、見せ方の工夫はしていますが。

成功事例らしきものばかりが
目立つ世の中ですが、
その裏には失敗や苦労も同じ数以上にあり、
試行錯誤の連続で成果に結びついています。

まずは自分の真の強みを把握すること、
その上で、
自分を知ってもらうための仕掛けを作ること。

SNSの成功事例らしきものに惑わされたり、
資格や知識だけに依存したりすることなく、
地道な取り組みを経れば
経営を軌道に乗せる土壌ができます。

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