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コラム

ブログを閉じてしまった経営者の話

ある経営者とお話ししていた際、
「書くことがないのでブログを閉鎖しました」
という話題になりました。

なぜブログを閉じたのか

創業まもない経営者の事例です。

情報発信が必要だとは思っていたものの
・創業前後の手続き
・補助金や助成金への応募
・新商品開発
などに忙殺され、
なかなか手を動かすことが
できていなかったそうです。

ある機会に私から、
「情報発信を継続することで
応援してくれる人が増えますよ」
とだけお伝えしました。

その後すぐに
ホームページ内にブログを開設し
最初の投稿をしてくれていました。
よくある
「ブログを開設しました」
というような内容です。

しばらく経って、
情報発信が続いているかをお伺いしたところ、
冒頭の
「書くことがないのでブログを閉鎖しました」
と聞くことになったのです。

その経営者は
SNSで見かけるような経営者たちのように
何かに成功したネタがないので
書くことが見つからないと言います。

例えば
・資金調達に成功した
・ピッチで優勝した
・新商品の開発を成功した
といったような
発信をイメージしている様子。

ところが
まだ何も進んでいないので
書きたくても書けない。
書けないのであれば、
ブログは閉鎖してしまおう、
と考えるに至ったそうです。

人はなぜ誰かを応援したくなるのか

理解者や応援してくれる人を
増やそうと考えているのならば、
成功談ばかりを発信しても
支援の輪が拡がることはありません。

人はなぜ誰かを応援したくなるかというと、
ゴールに向かって動き続けている様子に
心の底から共感するから
背中を押したくなるのです。

つまり応援されるための条件は
・夢、ゴールを明示する
・現在の状況を飾らずに伝える
という2つです。

ゴールと現在の状況に
多少のギャップがあるからこそ、
人は誰かを応援したくなるものなのです。

小学校の運動会

人は何かに挑戦している人を応援したくなるのです

どんな発信をすればよいのか

創業まもない方が
自社の商品やサービスを知ってもらい、
商売の縁を拡げていきたいと
考えている場合を想定しましょう。

情報発信を始める場合、
まずはゴールを伝えることが必要です。
・自分の夢は何なのか
・社会にどのような価値を提供したいのか
・商品・サービスが作る未来はどんなものなのか
こういったことを
繰り返し伝えていくのです。

一度書いたり、口にしただけでは足りません。
発信の度に伝えるくらいの気構えが必要です。

次に現在地の共有。

ゴールに向かって、
日々活動している様子を
(差し障り無い範囲で)
自己開示していくのです。

・資金調達しようと考えたが
まだ早いと言われてしまった

・ピッチに登壇したが評価されなかった

・開発で苦労している工程がある

といったリアルな状況を伝えましょう。

背伸びして
成功談だけを発信するのは逆効果です。
なぜならゴールと現在地のギャップがあるからこそ
人は誰かを応援したくなるのですから。

情報発信をしようとしたけれども
「書くことがない」
「ネタが思いつかない」
というのはほとんどが思い込みです。

地に足を着けて商売を続けていくのであれば、
ゴールを示し、
現在地を飾らずに伝えることで
応援してくれる人は徐々に増えていきます。

世の中に溢れている、
成功談らしきものに惑わされず、
応援してもらえるような
情報発信を心掛けましょう。

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