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コラム

失敗体験は尊い 倒産経験者コミュニティを作ろうと考えている話

世の中には成功体験が溢れていますが、
同じ数以上に失敗体験も存在しているはずです。

例えば赤字法人の割合は65%くらいだそうで、
赤字=失敗というわけではないですが、
必ずしも世の中すべての人が
常に成功している訳ではありません。

家業を倒産させた私

私は江戸時代から続く家業を
投資ファンドに事業譲渡し、
なんとか事業を存続させることができました。

事業譲渡というと聞こえはいいのですが、
実態はまぎれもなく倒産。

代表取締役を退任した後には、
家業を離れて別の道を歩んでいます。

その後、
中小企業支援家に転身し、
地方中小企業の売上アップを実現するための
知恵とアイデアを提供する日々を送っています。

今では支援事例が経産省のコンテストで入賞したり、
新聞などのメディアで取り上げられるまでになりました。

中小企業支援家としてのご支援事例

2017年に中小企業支援家に転身してから、具体的にどのようなご支援をしてきたのかをまとめました。 ※メディアに支援事例として掲載されたものだけを抜粋しています コンサルティングの主役はあくまで事業者です。私の基本的な立ち位置は経営者のための「踏み台」のようなもので、行動するのも成果を得るのも…

失敗体験を積極的にお話ししている理由

こうして「支援する側」の活動をしつつ、
かつての家業が窮境に陥り、
第三者へ事業承継せざるを得なかった経緯を
講演でお話ししたり、寄稿する活動もしています。

きっかけは
日経ビジネス誌からの取材。

「敗軍の将、兵を語る」という連載に
家業を事業譲渡した経緯を
インタビュー形式で記事にしてもらいました。
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/15/226889/081700008/

思いのほか好評だったようで、
その後は
日経トップリーダー誌に2回に渡って記事化されたり、
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19nv/120500136/022700079/

公的機関などから講演の依頼が入ったりと、
お話しする機会が広がっています。

多くの方に、家業を倒産させた、
いわば一番話したくないことを話していて感じるのは、
うさんくさい成功体験ではなく、
他者の失敗体験から学びを得たいと考えている方が
世の中には一定数いるということ。

そのことに気付いてからは
私の失敗体験が現役経営者の
お役に立てるならばと、
より一層力を注いでお話しできるようになりました。

なぜ倒産 令和・粉飾編

日経BP社「なぜ倒産 令和・粉飾編」に事業譲渡の経緯がまとめられています

倒産経験者のコミュニティを作りたい

最近ふと考えたのが
他の倒産経験者は
どのような第二の人生を歩んでいるのか
ということ。

私は幸いご縁があって、
過去の経験をテコにして
中小企業支援家に転身することができています。

倒産経験者は同じように
第二の社会人人生を歩めているのか。

歩めているのなら
その経験を教えてもらいたいと
考えるようになりました。

世の中には
成功体験ばかりが溢れています。
しかしよく目をこらすと、
胡散臭く感じられるものも多く、
なんだか息苦しいものだなと感じます。

その点、
失敗体験は尊いのです。

自らの経験でもって、
他者に
「踏んではいけない地雷」を
教えることができるのですから。

成功体験は必ずしも
コピーできるとは限りません。
でも失敗体験は教訓にできます。

倒産経験者が緩やかにつながり、
再チャレンジの状況をお互いに報告し合い、
またそれぞれの失敗体験が
貴重な財産であることを教え合えるような、
そんなコミュニティを築きたいと考えています。

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