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コラム

開業したばかりの士業に必要な投資

資格試験合格後は
商売を成功させるための思考に切り替えましょう。
まずどのようなものに投資すればよいのでしょうか。

自己開示とポートフォリオ作り

まずは自分が何者かを
知ってもらう必要があります。

自己開示の段階を飛ばして、
いきなり仕事を受注できたとしてもそれは偶然。

自分が何者であるのか
どのような経歴を歩んできたのか
どこに強みがあるのか
どのようなことを考えているのか
この先何をしていきたいのか

まずはこのように自己開示をし、
潜在的な見込客に選んでもらうための
材料を提供しなくてはなりません。

またその際に有用なのが、
ポートフォリオを用意すること。

デザイナーは過去の自分の作品をまとめ、
「こういう作品を作ってきました」
「こんな風にお役に立つことができます」
と作品集を用意しています。

これの士業バージョンを作るわけです。

ただし、
士業は無形の商品を提供するわけですから、
作品集というわけにはいきません。

私の場合は
家業を事業譲渡した経緯の講演録
メディアに取り上げられた中小企業支援事例
などを提供するようにしています。

履歴書や職務経歴書ではなく、
具体的に手掛けたプロジェクトを
差し障りのない範囲で開示できるとよいでしょう。

コストを掛けた見た目だけの
ウェブサイトやリーフレットは
後から用意しても間に合いますし、
何よりポートフォリオにはなりません。

まずは自己開示するための資料と
実績をアピールするためのポートフォリオ作りに
手間を掛けましょう。

身だしなみに気を配る

当たり前のことですが、
人はまず外見で
一定の判断をされてしまいます。

清潔感のある服装を心掛けること、
手にする道具にこだわりを持つこと。
この2点が重要です。

高価なスーツであっても
きちんとプレスがされていなかったり、
思い入れがある道具でも
ボロボロになっていたりするのでは
宝の持ち腐れどころか逆効果。

例えば靴。

まずは足下を見られるとは良く言われています。
私の場合は、
肌用の乳液で毎回メンテナンスしています。

靴墨を数日に一回使うよりは
はるかに簡単にきれいになります。

あと革製品。

私は名刺入れや出張用の鞄が革製品です。
放っておくと輝きが失われ、
ひび割れなどが目立つようになるそうです。

これもハンドクリームをこまめに塗れば十分。
専用の補修用品などは私には不要です。

せっかく開業したのに
雇われていたころの
やつれた服装や道具では
潜在的な見込客に選ばれません。

無形の商品を取り扱うからこそ、
きちんと手を掛けた物を身につけ、
第一印象で
損をしないようにしましょう。

革靴の紐を結ぶ男性の手

靴の手入れは欠かせません

専門知識があるのは当たり前

士業に法的な専門知識があるのは当たり前です。

しかし、顧客は
まさか士業に苦手な分野があることだとか、
案件によっては勉強し直していることなどは
想像すらしていないことがほとんど。

では試験に合格した後も
これまでと同じように
勉強し続ければよいかというと違います。

士業が相手をするのは関与先の経営者。

彼ら彼女たちと同じレベルの
一般教養、
つまり共通言語を身につけることが求められます。

開業までの雇われていた感覚で
経営者と話そうとしてはいけません。

日本経済新聞を読み、
普遍的なビジネス書を読み、
博物館・美術館を巡り、
映画や小説から示唆を得て、
商売に生かす姿勢が求められます。

士業が開業する際に必要なのは
商売人として事業を営んでいく覚悟。

そのためには一定の投資が必要で、
実務に必要な知識は
受託してから勉強し直せばよいのです。

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