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コラム

地方中小企業の経営者は「パーパス」を語れるようになろう

企業が何のために存在するのかという「存在意義」を
最近は「パーパス」と呼ぶことが増えました。

経営者が「パーパス」を語る意義

地方中小企業の経営者が
銀行の担当者と面談したり、
取引先と情報交換したり、
従業員とミーティングをしたりする際に、
ぜひ繰り返し語ってもらいたいのが
「パーパス」
です。

パーパスとは、
「そもそも企業は
何のために存在しているのか」
を明示する言葉。

ある顧問先の事例です。

銀行に融資を申し込みたいとのことで、
事業計画を作成し
私の所へ意見を求めに来ました。

経営者の経歴・強み、問題なし
保有している技術、問題なし
事業内容、問題なし
数値計画、問題なし

ところが
そもそもの
何を目指す会社なのかというのが
まったく響いてきません。

商品やサービスを生み出したその先に、
社会にどのような影響を与えたいのかが
事業計画からは読み取ることができないのです。

経営理念だとかを説明する欄に
それらしいカタカナ語は羅列してあるものの、
率直に言って、
どこの企業が使ってもおかしくないような内容。

詳しくお話しを伺うと、
経営者の中でも、
自分たちが何者で何を目指すのかに
迷いが生じているとのことでした。

融資を申し込んだり、
取引をお願いしたり、
採用活動を行ったりする際には
「自分たちがどのような企業で、
どういう商品を生み出し、
どういう存在でありたいか、
そして社会からどのように見られたいか」
を説明しなくてはなりません。

応援してもらおうとするからには、
まず自己開示が必要なのです。

パーパスはブランディングにも繋がる

自分たちが何者であるのか、
つまり他者とどう異なるのかを示すことは
まさにブランディングに直結します。

ロゴやパッケージを
デザイナーに依頼することが
ブランディングではありません。

独自の立ち位置を作り、
それが消費者に自然と選ばれるように
導いていくことが究極のブランディング。

消費者から共感を得られる
独自の立ち位置を言語化するには、
パーパス、つまり、
自分たちが何者であるのかを
経営者が繰り返し語る必要があるのです。

ソファに座り会話するビジネスマンの手振り

経営者はパーパスを語り続けましょう

パーパスは採用にも繋がる

ハローワークに
求人票を出したことがあるでしょうか。

求職者が求人票で重視するとされているのが、
給与などの条件は当然ですが
「職種」「仕事の内容」の2つです。

この2項目を
事務的に記入してしまっている会社が多く、
私が添削させてもらうこともしばしば。

パーパスが定義されていれば、
「自社は何のために存在し、
その自社で従業員はなぜ働いてくれているのか」
も自ずと明らかになるはずです。

つまり「仕事の内容」欄で

こういったお客様に
こういった商品・サービスを提供する仕事です。
私たちは事業を通し、○○の実現を目指しています。

といったような記載ができれば、
パーパスに共感する方の採用に結びつくことでしょう。

大手企業の求人を眺めていると、
「私たちの価値観に共感していただける方」
という採用条件を付している会社が増えているようです。

これはまさにパーパスという言葉を
使っているか否かは別として、
適材を引き寄せるために
企業の目指すところ、成し遂げようとしているところを
採用段階から意識していることの表れでしょう。

地方中小企業も
経営者がパーパスを繰り返し語ることで、
採用力はもちろん、
企業価値の最大化を目指すことが可能です。

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